片噛みの原因と体への影響、改善方法について
大栄会岐阜柳津デンタルクリニック
こんにちは。岐阜柳津デンタルクリニック、歯科衛生士の飯田です。
皆さまは、食事のときに無意識に片側だけで噛んでいませんか。
「片噛み」と呼ばれるこの習慣は、むし歯や歯の痛みなど小さなきっかけから始まることが多いです。
片噛みを続けると顔のゆがみや顎関節症、姿勢の乱れなど、体全体にさまざまな悪影響が現れることがあります。
今回は、片噛みの原因やセルフチェックの方法、改善のためのケアについてお話しします。
片噛みの原因とは？
片噛みの原因は、主に以下のようなものがあります。
歯の痛みやむし歯
片側の歯に痛みがあると、無意識に反対側で噛むようになってしまいます。
むし歯や歯周病が原因で痛みがある場合は、早めに治療することで片噛みも改善されることが多いです。
かぶせ物・つめ物の不具合
かぶせ物やつめ物が取れたまま放置していると、うまく噛めず、反対側で噛む癖が付いてしまいます。
この場合も、歯科医院での治療が必要です。
咬み合わせや歯並びの問題
咬み合わせや歯並びが悪いと、噛みやすい方で噛む癖が付きやすくなります。
この場合は、歯列矯正などの治療で改善することが可能です。
片噛みが引き起こす影響
片噛みを続けると、以下のような影響が現れることがあります。
顔のゆがみ
片側だけで噛むことで、顔の筋肉のバランスが崩れ、左右非対称になることがあります。
たとえば、片方のほうれい線が深くなったり、口角の高さが左右で違って見えたりすることがあります。
顎関節症
片噛みにより顎の関節に負担がかかり、顎関節症を引き起こすことがあります。
症状としては、お口を開けるときに音がする、顎が痛む、お口が開きにくくなるなどがあります。
姿勢のゆがみ
片噛みによって筋肉のバランスが崩れると、首や肩、背中の筋肉にも悪影響がおよび、姿勢が悪くなることがあります。
これにより、肩こりや頭痛の原因になることもあります。
片噛みを改善する方法
片噛みを改善するためには、原因に応じた対処が必要です。
歯の治療
むし歯や歯周病、かぶせ物・つめ物の不具合が原因の場合は、歯科医院での治療が必要です。早めに受診しましょう。
咬み合わせの調整
咬み合わせや歯並びが原因の場合は、歯列矯正などの治療で改善することができます。歯科医師と相談してみましょう。
自宅でできるトレーニング
自宅でできる簡単なトレーニングもあります。たとえば、キシリトール入りのガムを使い、普段あまり使わない側の歯で噛む練習をする方法があります。
1日3回、5〜10分程度行うと、より効果的です。
片噛みを予防して、バランスのよいお口と体へ
片噛みは、むし歯・歯周病・かぶせ物やつめ物の不具合・咬み合わせや歯並びの問題など、さまざまな原因で起こります。
放置すると、顔の左右差が目立つようになったり、顎の関節に負担がかかって痛みが出たり、姿勢が崩れることで肩こりや頭痛につながることもあるため、注意が必要です。
片噛みの癖に気付いた場合は、歯の治療や咬み合わせの調整、自宅でのトレーニングなどによって改善することができます。
当クリニックでは、患者さま一人ひとりのお口の状態に合わせて、丁寧に治療方法を提案しています。気になる症状やお悩みがあれば、どうぞお気軽にご相談ください。
